なくして なくして・・

「なくして なくして・・」 2006.01.09


僕は 自分の恋ごころ

わしづかみにして

あたりかまわず

投げちらかして


ひとつのこらず なくしてしまった


だからといって ひざまづいても

誰が 手を さしのべるだろう

泣いても はじまらない


立ち上がるための右手が

いつまでも 動くとは 限らない


滝のような 嵐に 肩 打ちぬかれ

目の前の 合わせた両手さえ

見えないで いる


戦さ まっただ中

矢のような時間が

頭を

胸を

手足を 貫通する


何度も やさしい希望の炎は

ひといきで

消されてしまう


白い紙に書いた

熱い想いは

修正液に 流されてしまう


ふとんをかぶっても

悲しみや

哀しみは

しのび込んできた


逃げようと 走っても

僕に からんだ クサリは

鉄で できていた


もう 歩けない

もう歩けない

カーテンに囲まれた 僕の部屋に

消え入るように 言ってみた


飲んでは 吐いて

飲んでは吐いて

自分に 問うてみた


そして

気がついた

イヤ 誰かに教えられた。



まだ

心が 歩ける

心が 歩けるかぎり

目をおおいたくなる現実を

進んでみよう


晴れた空や

輝く星から 目をそらさず

まぶた 開くかぎり

見つめてみよう


あらゆる恋ごころを

見つめてみよう!


あらゆる恋ごころと

遊んで みよう・・・


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